毎日の料理で光熱費を抑えたいと思っても、味や満足感まで落としてしまうと、食事づくりが続きません。省エネ調理家電を使うときは、「電気代を抑える家電を選ぶ」という考え方だけでなく、どの料理をどの家電に任せるかを考えることが大切です。
たとえば、煮込み料理は電気圧力鍋、自動でかき混ぜながら作る料理はホットクック、少量の焼き料理はオーブントースター、野菜の下ごしらえや副菜づくりは電子レンジ調理用品が役立ちます。家電ごとの得意分野を分けると、加熱時間や洗い物を抑えながら、普段の食事にも使えます。
この記事では、具体的な製品名と料理アイデアを組み合わせながら、省エネを意識した食事づくりをご紹介します。
シャープ ヘルシオ ホットクック
シャープの「ヘルシオ ホットクック」は、材料を入れて設定すると、加熱やかき混ぜを自動で行う調理鍋です。圧力で短時間調理する家電というより、鍋の前に立って火加減を見る時間を減らせる家電と考えると分かりやすいです。
ホットクックに向いているのは、スープ、煮物、ミートソース、無水カレーなどです。特に野菜を多く使う料理では、焦げ付きを気にして何度も混ぜる必要がないため、調理中に別の家事や作業を進められます。
野菜スープ
キャベツ、玉ねぎ、にんじん、きのこ、ソーセージを入れて加熱すれば、朝食や夕食に使える野菜スープになります。多めに作っておけば、翌日はトマト缶を加えてミネストローネ風にしたり、カレー粉を入れて味を変えたりできます。
野菜をまとめて使えるため、冷蔵庫に少しずつ残った野菜の消費にも役立ちます。外食や惣菜が続いたあとに、温かい汁物を足したいときにも使いやすいメニューです。
ミートソース
ひき肉、玉ねぎ、トマト缶、にんにく、コンソメ、塩こしょうを入れて調理すれば、ミートソースをまとめて作れます。パスタに使うだけでなく、ドリア、オムレツ、トーストの具にも回せます。
フライパンで作ると、焦げ付かないように混ぜながら煮詰める必要があります。ホットクックを使うと、その時間を家電に任せられるため、作り置き用のソースを準備しやすくなります。
無水カレー
玉ねぎ、トマト、鶏肉、きのこ、カレールーを入れて作る無水カレーも、ホットクックと相性がよい料理です。水を多く入れず、野菜の水分を使うため、味が薄まりにくく、満足感のある仕上がりになります。
カレーは一度に多めに作れるので、翌日の昼食や冷凍保存にも回せます。忙しい平日の食事準備を軽くしたいときに便利です。
アイリスオーヤマ 電気圧力鍋
電気圧力鍋は、根菜、肉、豆類など、通常の鍋では加熱時間が長くなる料理に向いています。火を使わずに調理できるため、ガスコンロを占領せず、その間に電子レンジで副菜を作ることもできます。
手羽元と大根の煮物
手羽元、大根、しょうゆ、みりん、酒、しょうがを入れて加熱すると、火加減を見続けなくても煮物が作れます。鍋で作る場合は、途中で様子を見ながら煮込む必要がありますが、電気圧力鍋なら主菜を家電に任せられます。
残った煮汁にゆで卵を入れれば、翌日の一品にもなります。夕食用に作った料理を少しだけ翌日に回せるので、食材も無駄になりません。
肉じゃが
じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、牛肉または豚肉を入れて調理すれば、定番の肉じゃがも作れます。根菜に火が通るまで時間がかかる料理ですが、電気圧力鍋を使うと、鍋の前で煮込み続ける時間を減らせます。
煮崩れが気になる場合は、具材を大きめに切ると仕上がりが安定します。ご飯に合うおかずをまとめて作りたい日に向いています。
大豆やひよこ豆の下ごしらえ
乾燥豆は、通常の鍋で煮ると時間がかかります。電気圧力鍋を使えば、大豆やひよこ豆をまとめて調理できます。
煮た豆は、サラダ、スープ、カレー、トマト煮に加えられます。缶詰だけに頼らず、好みの固さで豆を使いたい方には便利な使い方です。
オーブントースター
オーブントースターは、すでに持っている家庭も多い調理家電かと思います。大きなオーブンを使うほどではない少量の焼き料理に向いています。庫内が小さいため、少量の食材を短時間で焼きたいときに便利です。
焼き目をつける料理、表面を香ばしく仕上げたい料理、揚げ物の温め直しなどに使えます。電子レンジだけでは出しにくい香ばしさを足せる点が魅力です。
鮭のホイル焼き
アルミホイルに鮭、きのこ、玉ねぎ、少量のバターをのせて包み、トースターで焼きます。フライパンを使わずに魚料理を作れるため、洗い物を減らせます。
きのこや玉ねぎも一緒に入れると、魚だけでなく野菜も取れる一品になります。味付けは、塩こしょう、しょうゆ、味噌だれなどで変えられます。
野菜のチーズ焼き
ブロッコリー、じゃがいも、かぼちゃなどを電子レンジで軽く加熱し、耐熱皿に入れてチーズをのせて焼きます。電子レンジで下ごしらえし、トースターで焼き目をつける形にすると、調理時間を抑えながら満足感のあるおかずになります。
冷凍野菜を使えば、切る手間も減ります。朝食や昼食に一品足したいときにも使えます。
厚揚げの焼き物
厚揚げをトースターで焼き、しょうが、ねぎ、しょうゆをのせれば、手軽な副菜になります。フライパンを使わずに作れるため、夕食の一品を増やしたいときに便利です。
油を多く使わずに表面を香ばしくできるので、軽めのおかずを作りたい日に便利です。
電子レンジ調理用品
電子レンジは、温め直しだけでなく、下ごしらえや副菜づくりにも使えます。専用の蒸し器、耐熱保存容器、シリコン調理バッグを用意すると、鍋を使う回数を減らせます。
電子レンジ調理用品は、新しく大きな家電を買うよりも手軽に始められます。キッチンの置き場所に余裕がない一人暮らしや、まず副菜づくりから変えたい方にも向いています。
電子レンジ用蒸し器
もやし、小松菜、にんじんなどを電子レンジ用蒸し器で加熱し、ごま油、しょうゆ、すりごまで和えれば、野菜のナムルになります。鍋を使わずに作れるため、洗い物も少なくできます。
ブロッコリーやかぼちゃの加熱にも使えます。副菜の下ごしらえを電子レンジに任せると、主菜の調理に集中できます。
耐熱保存容器
耐熱保存容器は、電子レンジ調理と作り置きの両方に使えます。調理後にそのまま保存できるため、別の容器へ移す手間がありません。
ガラス製の容器はにおい移りが少なく、油分のある料理にも使えます。ミートソース、蒸し野菜、作り置きの副菜などを保存するのに便利です。
シリコン調理バッグ
シリコン調理バッグは、電子レンジでの蒸し料理や下味冷凍に使えます。鶏むね肉に調味料を入れて冷凍しておき、食べる日に加熱する使い方もできます。
使い捨ての保存袋を減らしたい場合にも候補になります。洗って繰り返し使えるため、保存と調理を兼ねた道具として考えるとよいでしょう。
家電を組み合わせた献立アイデア
省エネ調理家電は、単体で使うだけでなく、役割を分けると食事づくりがかなり楽になります。主菜を電気圧力鍋やホットクックに任せ、副菜を電子レンジで作り、仕上げにトースターを使うと、コンロを使う時間を抑えられます。
電気圧力鍋+電子レンジ
電気圧力鍋で手羽元と大根の煮物を作り、その間に電子レンジでもやしナムルを作ります。主菜と副菜を同時に進められるため、調理時間を有効に使えます。
コンロを使わずに主菜と副菜を用意できるため、狭いキッチンでも鍋やフライパンで作業台がふさがらず、落ち着いて調理できます。
ホットクック+トースター
ホットクックで野菜スープを作り、トースターで鮭のホイル焼きを作ります。汁物をまとめて作り、焼き物は食べる直前に仕上げると、温かい献立になります。
ホットクックで野菜スープを作り、トースターで鮭のホイル焼きを用意すると、コンロを使わずに汁物と主菜をそろえられます。
電子レンジ+トースター
電子レンジでじゃがいもやブロッコリーを加熱し、トースターでチーズ焼きにします。鍋でゆでる工程を省けるため、洗い物を減らせます。
冷蔵庫に残った野菜を使いたいときにも便利です。少量ずつ残った食材を一皿にまとめられます。
選び方
省エネ調理家電を選ぶときは、製品名だけで決めるより、普段よく作る料理から考えるのがよいと思います。
煮込み料理や根菜料理をよく作るなら、電気圧力鍋が候補になります。肉じゃが、手羽元の煮物、豆料理など、鍋で時間がかかる料理を任せられます。
スープや作り置きを増やしたいなら、ホットクックが合います。かき混ぜや火加減を任せられるため、鍋の前に立つ時間を減らせます。
少量の焼き料理を作りたいなら、オーブントースターが便利です。魚、厚揚げ、野菜、チーズ焼きなど、短時間で仕上げたい料理に使えます。
大きな家電を増やしたくない場合は、電子レンジ用蒸し器、耐熱保存容器、シリコン調理バッグから始める方法もあります。今ある電子レンジを活用できるため、置き場所を増やさずに調理の幅を広げられます。
日々の料理への使い方
省エネ調理家電は、特別な日の料理よりも、普段よく作る料理に使うほうが役立ちます。手羽元の煮物、野菜スープ、チーズ焼き、ナムルなどを家電に任せると、火加減を見る時間や洗い物を減らしながら、日々の食事を用意できます。
まずは、今よく作っている料理の中で、火加減を見る時間が長いもの、鍋を長く使うもの、洗い物が増えるものを一つ選んでみてください。その料理を、ホットクック、電気圧力鍋、トースター、電子レンジ調理用品のどれに任せられるか考えると選びやすくなるかと思います。
よく作る料理と相性のよいものを選ぶほうが、日々の食事づくりに役立ちます。光熱費も意識しながら、おいしい食事を続けるための参考にしてみてください。

