暑い日や疲れて帰ってきた日は、コンロの前に立つだけでも重く感じるものです。食材を切って、鍋を出して、火加減を見て、食後にフライパンを洗う。そこまで考えたところで、「今日はもう簡単でいいかな」と思う日もあると思います。
毎日の食事は、きちんと作ろうとすると負担が増えます。野菜を食べたいと思っても、茹でるための鍋を出すのが面倒だったり、煮込み料理を作りたくても火のそばを離れられなかったりします。子どもを見ながら料理をする日や、高齢の家族が軽い食事を用意する日には、火を使うこと自体が気になる場合もあります。
そんなときに頼れるのが、火を使わない調理グッズです。電子レンジ調理器、シリコンスチーマー、電気圧力鍋、ホットサンドメーカー、電気ケトルなどを使うと、コンロを使う回数を減らしながら、主菜や副菜、朝食、軽食を用意できます。
この記事では、火を使わない調理グッズを、暮らしの中で起こりやすい悩みに合わせて紹介します。料理を頑張るための道具として考えるより、食事づくりの負担を軽くする道具として見ると、自分の生活に合うものを選びやすくなります。
火を使わない調理グッズがあると助かる日
火を使わない調理グッズが助かるのは、凝った料理を作る日ばかりではありません。むしろ、疲れている日、暑い日、時間がない日、洗い物を増やしたくない日にこそ出番があります。
たとえば、電子レンジ調理器でブロッコリーを蒸している間に、冷蔵庫の残り物を出す。電気圧力鍋に鶏肉と野菜を入れて、煮込み料理を任せる。ホットサンドメーカーで朝食を作り、電気ケトルでスープ用のお湯を沸かす。コンロを使わない方法を少し混ぜるだけでも、キッチンに立つ時間はかなり変わります。
料理を全部家電に任せる必要はありません。普段の食事の中で「ここが面倒だな」と思う部分に合わせて使うほうが、日常に取り入れやすいです。
お悩み1:暑い日にコンロの前へ立つのがつらい
夏場のキッチンは、コンロを使うだけで熱がこもります。炒め物や揚げ物をすると、火加減を見ながら汗をかき、食後には油はねの掃除も残ります。料理そのものより、暑さと後片付けで疲れてしまう日もあると思います。
そんな日は、電子レンジ調理器やシリコンスチーマーが役立ちます。ブロッコリー、かぼちゃ、にんじんなどをレンジで蒸せば、副菜を一品足せます。鶏むね肉を加熱してサラダチキン風にしたり、鮭ときのこを一緒に蒸したりすれば、主菜にもなります。
- 解決のヒント:電子レンジ調理器やシリコンスチーマーを使うと、野菜、肉、魚をコンロなしで加熱できます。暑い日には、蒸し料理やレンジ調理を中心にすると、キッチンの熱がかなり抑えられます。
- 使い方のコツ:野菜は大きさをそろえて切ると、加熱ムラを抑えられます。肉や魚は、加熱後に中まで火が通っているかを見て、足りないときは短時間ずつ追加で加熱します。
- 選び方のヒント:一人分なら小さめの容器、家族分なら深さのあるタイプが便利です。フタ付きで蒸気を逃がせるものなら、電子レンジ内の汚れも抑えられます。
お悩み2:煮込み料理を作りたいけれど火加減が気になる
カレー、肉じゃが、角煮、スープなどは、家で食べるとほっとする料理です。とはいえ、煮込み料理は火をつけている間に何度か様子を見る必要があります。ほかの家事をしていても、鍋の様子が気になって落ち着かないことがあります。
電気圧力鍋や自動調理鍋があると、材料と調味料を入れて設定したあと、火のそばに立ち続けずに済みます。帰宅後に材料を入れておく、休日にまとめて煮物を作る、スープを多めに作って翌朝にも回す。そうした使い方なら、忙しい日にも出番があります。
- 解決のヒント:電気圧力鍋や自動調理鍋は、煮込み料理やスープ作りに合います。コンロを使わずにじっくり加熱できるので、火加減を見る時間を減らせます。
- 使い方のコツ:最初は、カレー、スープ、手羽元の煮物など、材料と調味料を入れやすい料理から試すと慣れます。具材を小さく切りすぎると崩れることがあるため、料理に合わせて大きさを変えるとよいでしょう。
- 選び方のヒント:家族で使うなら容量、一人暮らしなら置き場所と手入れの負担を比べます。内釜、パッキン、フタまわりを外して洗えるかどうかで、使ったあとの気楽さが変わります。
お悩み3:朝食をもう少し楽に用意したい
朝は時間が限られます。パンを焼いて、卵を焼いて、飲み物を用意して、食後にフライパンを洗う。簡単な朝食のつもりでも、意外と手間がかかります。
ホットサンドメーカーがあると、パンと具材を挟んで焼けるので、主食とおかずを一緒に用意できます。ハムとチーズ、卵、ツナ、野菜などを挟めば、朝から温かいものを食べられます。忙しい朝でも、パンだけで済ませる日より満足感が出ます。
- 解決のヒント:ホットサンドメーカーやトースター調理トレーを使うと、フライパンを出さずに朝食を作れます。パン、卵、ウインナー、野菜を組み合わせれば、朝の食事を用意しやすくなります。
- 使い方のコツ:具材を入れすぎると閉まりません。水分の多い野菜を使うときは、軽く水気を取るとパンがべちゃっとしにくくなります。
- 選び方のヒント:プレートを外して洗えるタイプは、チーズやソースが付いたときも手入れが楽です。ワッフルや焼きおにぎりも作れる交換プレート付きなら、休日の軽食にも使えます。
お悩み4:一人分の食事を鍋なしで用意したい
一人分だけ作るときは、鍋やフライパンを出すのが面倒に感じることがあります。食べる量は少ないのに、洗い物だけはしっかり出るため、自炊のハードルが上がります。
レンジ用パスタ調理器や電子レンジ用の炊飯容器があると、一人分のご飯や麺料理をコンロなしで用意できます。仕事の合間の昼食、帰宅後の軽い夕食、休日の簡単な食事にも使えます。
- 解決のヒント:電子レンジ用炊飯容器やレンジ用パスタ調理器を使うと、一人分のご飯や麺を鍋なしで作れます。少量だけ食べたい日には、かなり助かるグッズです。
- 使い方のコツ:パスタ調理器は、電子レンジの庫内サイズに合うかを見てから選びます。ご飯用の容器は、吸水時間と加熱時間を守ると仕上がりが安定します。
- 選び方のヒント:一人分に合う容量か、食べる器としても使えるか、食洗機に対応しているかを比べると、普段の食事で使う姿を想像しやすくなります。
お悩み5:野菜を食べたいけれど下ごしらえが面倒
野菜を食べたほうがよいと思っていても、茹でる、炒める、鍋を洗うという手間があると後回しになります。ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなどは、火を通すのに時間もかかります。
電子レンジ用蒸し器があると、切った野菜を入れて加熱するだけで温野菜を作れます。冷凍野菜を使えば、包丁を使う時間も減ります。ポン酢、ドレッシング、オリーブオイル、塩だけでも一品になるので、食卓に野菜を足したい日に便利です。
- 解決のヒント:電子レンジ用蒸し器は、野菜の副菜づくりに合います。もう一品ほしい日や、コンロを使わずに野菜を足したい日に使えます。
- 使い方のコツ:硬い野菜は薄めに切り、葉物野菜は短時間で様子を見ます。加熱しすぎると食感がなくなるため、少しずつ時間を足すと調整しやすいです。
- 選び方のヒント:ザル付きタイプなら、蒸したあとに水分を切れます。そのまま食卓に出せるデザインなら、器を移し替える手間も減ります。
お悩み6:少量のお湯をすぐ使いたい
スープ、みそ汁、白湯、コーヒー、カップ麺など、少しだけお湯がほしい場面はよくあります。鍋で沸かすほどではない量なら、電気ケトルがあると手早く用意できます。
朝食のスープ、在宅ワーク中の飲み物、夜に飲む白湯。こうした場面で、必要な分だけお湯を沸かせると助かります。コンロを使わずに済むため、調理中にお湯だけ別で用意したいときにも便利です。
- 解決のヒント:電気ケトルを使うと、必要な分だけお湯を沸かせます。飲み物だけでなく、即席スープやカップ麺にも使えます。
- 使い方のコツ:毎回満水まで入れず、使う量だけ沸かすと時間を短くできます。飲み物1杯分、スープ1杯分など、量を決めて使うと無駄が出ません。
- 選び方のヒント:一人暮らしなら0.6〜0.8L程度、家族で使うなら1L前後も候補になります。転倒時にお湯がこぼれにくい構造、空焚き防止機能、注ぎ口の形も比べたいところです。
お悩み7:子どもを見ながら料理するのが落ち着かない
子どもが近くにいると、コンロの火や鍋の取っ手が気になります。料理中に呼ばれたり、別の部屋へ行く必要が出たりすると、火をつけたままにしてよいか迷うこともあると思います。
電気調理鍋や電子レンジ調理器を使うと、火元を見続ける時間を減らせます。煮込み料理を電気調理鍋に任せ、副菜をレンジで用意するように分けると、キッチンに立つ時間も短くなります。料理中の気持ちに少し余裕が出るのも助かる点です。
- 解決のヒント:電気調理鍋や電子レンジ調理器は、子どもを見ながら食事を用意する日にも使えます。火のそばに立つ時間を減らせるため、気持ちの負担も軽くなります。
- 使い方のコツ:本体やコードは、子どもの手が届かない場所に置きます。テーブルの端、低い棚、床置きは避け、安定した場所で使うと安心です。
- 選び方のヒント:ロック機能、空焚き防止、コードの長さ、本体の熱くなり方を比べます。子どもがいる家庭では、置き場所まで含めて考えると、実際に使えるか判断しやすくなります。
火を使わない調理グッズの種類
電子レンジ調理器
電子レンジ調理器は、野菜、肉、魚、麺、ご飯などをレンジで調理するためのグッズです。鍋を出さずに一品作れるため、一人分の食事や副菜づくりで出番があります。
フタ付き、ザル付き、深型、パスタ専用、炊飯用など種類が分かれています。よく作る料理が温野菜なのか、パスタなのか、ご飯なのかによって選ぶものが変わります。
シリコンスチーマー
シリコンスチーマーは、野菜や肉、魚を蒸し調理できる容器です。油を使わずに加熱できるので、あっさりした副菜や蒸し料理を作る日に向いています。
折りたためるタイプなら、収納場所を取りません。においが残りやすい料理に使う場合は、洗いやすい形か、食洗機に対応しているかも比べておきたいところです。
電気圧力鍋
電気圧力鍋は、煮込み料理やスープ、肉料理を作るときに役立ちます。カレー、角煮、煮豆、手羽元の煮物など、時間のかかる料理を任せたい日に便利です。
容量が大きいほど置き場所も必要です。キッチンに出したまま使うのか、使うたびに収納するのかを考えてサイズを選ぶと、買ったあとに扱いに困りません。
ホットサンドメーカー
ホットサンドメーカーは、パンと具材を挟んで焼ける調理グッズです。朝食や軽食、子どものおやつにも使えます。
電気式ならコンロを使わずに調理できます。プレートを外して洗えるタイプ、タイマー付き、ワッフルや焼きおにぎりを作れるタイプなどがあるので、朝食だけで使うのか、休日の軽食にも使うのかで選び方が変わります。
トースター調理トレー
トースター調理トレーは、トースターで魚、野菜、目玉焼き、ウインナーなどを焼くときに使えます。フライパンを出さずに、朝食やお弁当のおかずを用意したい日に助かります。
トースターの庫内サイズに合うか、油や汁がこぼれにくい形かを確認してください。焦げ付きにくい加工があるものなら、洗う手間も減らせます。
電気ケトル
電気ケトルは、少量のお湯を短時間で沸かすための家電です。飲み物、スープ、即席みそ汁、カップ麺など、料理の補助としても使えます。
毎日使うものなので、容量だけでなく、持ちやすさ、フタの開け方、洗いやすさも比べたいところです。高齢の家族が使う場合は、重さや注ぎやすさも大事です。
暮らし方別に選ぶ火を使わない調理グッズ
一人暮らし
一人暮らしでは、電子レンジ調理器、レンジ用パスタ調理器、電気ケトルが使いやすい組み合わせです。少量のご飯や麺、温野菜、スープを用意できるため、外食や惣菜が続いたときにも食事を変えられます。
収納場所が限られる場合は、折りたためるシリコンスチーマーや、保存容器としても使える電子レンジ調理器が便利です。小さなキッチンでも、レンジまわりに置けるサイズなら出番を作れます。
子育て家庭
子育て家庭では、電気圧力鍋、電子レンジ用蒸し器、電気ケトルが役立ちます。煮込み料理を任せている間に、子どもの支度や片付けに動けるのは助かります。
子どもの手が届かない場所に置けるか、コードが引っかからないか、本体が熱くなりすぎないかは、購入前に比べたいところです。便利さと同じくらい、置き方も大事になります。
在宅ワーク中の昼食
在宅ワーク中の昼食は、短い休憩時間の中で用意することになります。レンジ用パスタ調理器、電子レンジ調理器、電気ケトルがあると、鍋を出さずに麺類やスープを作れます。
昼食後すぐに仕事へ戻る日には、調理後にそのまま食べられる容器が助かります。洗い物が少ないだけでも、午後の始まりが少し軽くなります。
高齢の家族がいる家庭
高齢の家族がいる家庭では、火の消し忘れが気になることがあります。電子レンジ調理器や電気ケトルなど、火を使わずに使える道具があると、簡単な食事や飲み物を用意するときの不安を減らせます。
操作ボタンが分かりやすいか、本体が重すぎないか、文字が見えやすいかも大切です。毎日使うものは、機能の多さより操作の分かりやすさを優先すると、家族も使いやすくなります。
購入前に比べたいこと
電子レンジやトースターのサイズに合うか
電子レンジ調理器やトースター用トレーは、家にある家電の庫内サイズに合わないと使えません。横幅、奥行き、高さを測ってから選ぶと、買ったあとに入らないという失敗を避けられます。
一度に作れる量が合っているか
一人分を作るのか、家族分を作るのかによって必要な容量は変わります。小さすぎると何度も加熱することになり、大きすぎると収納場所を取ります。
洗う部品が多すぎないか
便利な調理グッズでも、洗う部品が多いと使ったあとが負担です。フタ、パッキン、内釜、プレートなど、外して洗う部分がどれくらいあるかを見ておくと、日常の出番を想像できます。
置き場所とコードの長さ
電気圧力鍋、ホットサンドメーカー、電気ケトルなどは、電源が必要です。コンセントの近くに安定して置けるか、コードが通路に出ないかを考えておくと、使うときに困りません。
安全機能があるか
電気を使う調理グッズは、空焚き防止、過熱防止、ロック機能、自動停止機能などがあると安心です。子どもや高齢の家族が使う場合は、操作の分かりやすさも一緒に比べます。
普段の料理に合わせて火を使わない道具を選ぶ
火を使わない調理グッズは、特別な料理を作るためにそろえるものではありません。朝のホットサンド、昼のレンジパスタ、夜の温野菜、煮込み料理、スープなど、普段の食事にそのまま使えるものを選ぶと出番が増えます。
たとえば、電子レンジ調理器で温野菜を作り、電気圧力鍋で鶏肉の煮込みを用意しておくと、コンロの前に立つ時間をかなり減らせます。朝なら、ホットサンドメーカーでパンを焼いて、電気ケトルでスープ用のお湯を沸かすだけでも十分です。鍋やフライパンをいくつも洗わずに済むので、疲れている日ほど助かる組み合わせです。
調理グッズを選ぶときは、機能の多さから入ると迷いやすくなります。普段の食卓を思い浮かべて、温野菜をよく食べるなら電子レンジ用蒸し器、煮込み料理を作る日が多いなら電気圧力鍋、朝に温かいものを食べたいならホットサンドメーカーという選び方で十分です。いつもの料理につながる道具なら、買ったあとも出番があります。
